北千住といえば、昼飲み文化が根付いた呑兵衛の聖地。
駅前の喧騒を抜け、細い路地を進むと現れるのが「じんざえ門」。
昭和の香り漂う外観に、思わず足が止まる。
ここは、炭火焼鳥と新鮮な魚介が自慢の大衆酒場。14時から開店しているので、昼飲み派にはありがたい存在。
店内はカウンターとテーブル席があり、ひとり飲みでもグループでも気軽に立ち寄れる雰囲気。
常連らしきおじさんたちが昼間から一杯やっている光景に、思わず頬が緩む。
まずは定番の生中(360円)。18時までのタイムサービス価格。
しっかり冷えたジョッキが出てくるのが嬉しい。
お通しは「もやしのサラダ」。一見ありがちな一品だが、梅風味のドレッシングが爽やかで、箸が止まらない。これだけでビールが進む。

つづいて、とりわさ(400円)は、表面を軽く炙った新鮮な鶏刺しをわさびで和えた逸品。
しっとりとした食感とピリッとした辛味が絶妙で、ビールとの相性は言わずもがな。これだけで何杯でもいけそうな危険なやつ。

焼鳥メニューは種類豊富で、どれも炭火で丁寧に焼き上げられている。まずは「ねぎま(189円)」。鶏肉のジューシーさとネギの甘みが絶妙なバランス。炭火の香ばしさが食欲をそそる。
続いて「かわ(229円)」。大ぶりの鶏皮がパリッと焼かれ、脂の旨みが口いっぱいに広がる。数量限定とのことで、見つけたら即注文が吉。一般的な鶏皮よりも厚みがあり、食べ応え抜群。

焼鳥以外にも魅力的なメニューが揃う。
まぐろぶつは、足立市場が近いだけあって鮮度抜群なのだろう。
その他ポテトサラダやちくわ磯辺揚げ、若鶏の唐揚げなど、次回試してみたい。
「じんざえ門」は、安くて旨いを地で行く名店。焼鳥と刺身、どちらも楽しめるのが最大の魅力。
若者の街への変貌しつつあるが、昔ながらの飯野宮もたくさんある昼飲み文化が根付く北千住で、ふらりと立ち寄れる居心地の良さ。
脱サラおやじの放浪に、またひとつお気に入りが加わった。
次は何を食べようか、そんなことを考えながら、北千住の夜に溶け込んでいく。







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