みなさんごきげんよう。脱サラおやじである。
今回は熊野前にある老舗のとんかつ屋「どん平」に足を運んだ。
昭和36年創業のこの店は、ただのとんかつ屋ではない。角煮のように柔らかいとんかつと、炎が立ち上る酒鍋が名物の店である。
まずは瓶ビール630円。スーパードライのキレのある苦味が、口の中を心地よく刺激する。
お供はおぼろ豆腐のやっこ。すりおろした玉ねぎと生姜が混ぜ込まれ、青のりがひとふり。シンプルながら、豆腐の甘みを引き立てる一品である。

続いて半とんかつ定食950円。どん平のとんかつは、一般的なものとは一線を画す。豚バラ肉をしょうが・ネギ・日本酒・オカラでじっくり煮込み、一晩寝かせてから衣をつけて揚げる。
結果、角煮のようなトロトロ食感が生まれるのである。
ソースはデミグラス。
洋食のようなコクがあり、カツとの相性は抜群。なめこの味噌汁は出汁が効いており、優しい味わい。お新香はさっぱりとしていて、カツの脂を程よく中和する。

どん平のもう一つの名物、酒鍋は夜限定のようだ。
日本酒を鍋に注ぎ、火をつけると炎が立ち上る。アルコールを飛ばした後、しゃぶしゃぶを楽しみ、最後は雑炊で締める。これぞ酒好きにはたまらない逸品とのこと。
今度は夜に来て是非とも食べてみたい。
熊野前の下町情緒あふれる商店街に佇む「どん平」。
昭和の空気を感じながら、こだわりのとんかつを味わう。これぞ、脱サラおやじの放浪記にふさわしい店である。
次回の放浪記もお楽しみに。





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